蓮華温泉で、4つの野天風呂巡り

バス停から3分ほど歩くと、蓮華温泉を管理している【白馬岳蓮華温泉ロッジ】に到着。標高1475mにある山小屋です。日帰りで入浴する場合は、ここで手続きが必要です。宿泊は一泊二食付で10000円、素泊まり7000円、入湯のみの利用は、野天風呂だけであれば500円、内湯のみもしくは内湯と野天風呂を使う場合は800円を支払います。 さっそく、ロッジ裏の斜面に点在する野天風呂巡りへ。ハイキング気分で湯巡りが楽しめます。

まずは【黄金湯】を目指して登山道へ。

足元は斜面でぬかるんでいることもあるので、歩きやすい靴を履き、脱ぎ着しやすい服装で行くのがおすすめです。

アメニティやタオルはもちろん、脱衣所もシャワーもない所なので、必要な手回り品を持参します。

ここが【黄金湯】です。もともと上杉謙信が鉱山を掘っていた時に、偶然見つけたという蓮華温泉。

鉱夫たちが疲れを癒やすために使ったこの湯をありがたがり「黄金」と呼んだのではないかと言われています。遠くに山並みを眺めながら入る野天風呂です。

1メートルほどの深さがあるので、肩のあたりまで浸かることができます。誰もいなかったので入ってみても良かったのかもしれませんが、さすがに着いて早々、真昼間から太陽の下で裸になる勇気はなく、足湯で我慢しました。

黄金の湯の泉質は、含硫黄マグネシュウム炭酸水素塩温泉という少し珍しいものです。

適応症は、切り傷やアトピー性皮膚炎、尋常性疥癬、慢性湿疹などで、皮膚に良い温泉と言われています。

黄金の湯で足湯を楽しんだ後、さらに山道を進みます。

足元に目をやると、食虫植物のモウセンゴケやかわいい赤い実をつけたイワハゼなど、珍しい高山植物を見つけることができます。緑色の実。

赤い実。

少しずつ空が開けます。

石がゴロゴロ転がっている道を歩いて、

こちらが【仙気の湯】(薬師の湯辺りから撮影)北アルプスの雄大な景色を眺めながら入浴できる野天風呂で、知る人ぞ知る秘湯です。先客のおじ様達が、この絶景を独り占めしていました。仙人が山を見渡しているかのような、非日常的な体験できます。温度は少し高めです。ロッジに宿泊すれば、夜中にここを訪れることもでき、天気がいい日は満点の星空の下で入浴を楽しむことができます。 (私も夜中に入浴しました。やはり昼間の入浴は躊躇が。水着着用も大丈夫なのですが・・・)

仙気ノ湯から薬師湯へは、地獄谷のような景色を見ながら進んでいきます。斜面のところどころから蒸気が吹き出し、硫黄が強く香るエリアです。蒸気や危険なガスが吹き出ているので、張られたロープを超えないように。

4つの野天風呂のうち最も高い場所にある【薬師湯】まで登って来ました。薬師湯は女性優先。温泉から少し離れた場所に表示版を掛けることで、女性だけでの利用が可能になります。朝日岳・雪倉岳の峰々をパノラマに眺めます。

注目すべきは色とその効能。湯は無色透明ですが、なぜかここの浴槽の中だけ岩に藻が付着しており、全体を緑色に見せています。仙気ノ湯と同じく単純硫黄温泉で、昔から「目にいい温泉」だと伝えられているのだそうです。黄金湯よりもさらに温度が低くのぼせにくいため、ゆったり浸かることができるのも魅力です。手に止まった温泉バエ。害はないそうです。

薬師湯から道を下っていきます。秋の気配。

ちょうちょう

虫・・・

4つ目の野天風呂【三国一ノ湯】を目指して歩いています。

こちらが【三国一ノ湯】です。女の人が3人も入ればいっぱいの小さな湯船です。信州、越後、越中のなかで最も優れた温泉だという意味で、この名前が付けられたそうです。

一度、夜に入りに来ました。こちらはかなりぬるめのお湯なので、なかなか出ることが出来ず、1時間以上湯船に浸かりながらおしゃべりしたり星を眺めたりしました。出た直後は、寒くて寒くて全然温まってないような感覚でしたが、その日の夜、いつまでも体がポカポカしていたのを思い出します。次の日の肌の調子がとても良かったのは【三国一ノ湯】効果だったのかどうかはわかりませんが・・・

木漏れ日の中を歩いてロッジに帰りました。

お花

コメントを残す