ごま豆腐が美味しい老舗旅館【多聞館】から【羽黒山】へ♡【二の坂茶屋】の名物力餅

2012年9月、羽黒山に行って来ました。羽黒山は出羽三山の一つ。出羽三山とは羽黒山、月山、湯殿山の総称で 明治時代までは神仏習合の権現を祀る修験道の山であした。 明治以降神山となり、羽黒山は稲倉魂命、月山は月読命、 湯殿山は大山祇命、大国主命、少彦名命の三神を祀るが、 開山以来、羽黒派古修験道は継承され、 出羽三山に寄せる信仰は今も変わらないそうです。

夕暮れの【羽黒山大鳥居】

友達親子のお気に入りの宿【多聞館】は、出羽三山の主峰月山の麓、修験の山羽黒山の門前で11代300年に渡り営む老舗旅館。

大正の趣漂う建物・麦懐石の人工鉱泉・ごまどうふや山菜料理など手作りの郷土料理が温かく旅人の心と体を癒す宿です。

翌朝。出発。

こちらの宿坊は佇まいがステキです。

出羽三山神社

奥が、【随神門(ずいしんもん)】かしら?

緑の中へ

【祓川と須賀の滝 (はらいがわ・すがのたき)】 随神門より継子坂を下りると祓川に掛かる神橋に出る。昔三山詣での人々は必ず祓川の清き流れに身を沈め、水垢離をとり三山への登拝の途についた。朱塗りの美しい神橋は見事な浸蝕谷にかかり、向かいの懸崖から落ちる須賀の滝と相対し、その景観はまことに清々しく美しい。

参道沿いに立ち並ぶのは、樹齢350年から500年を越す老杉。その中へ歩みを進めると、清々しさに満たされてくる―これが山頂まで1.7km続く、羽黒山の参道。新たに生まれ出るための産道と伝えられる山道です。

羽黒山中興の祖、50代別当天宥が江戸時代の慶安元年(1648)から13年の歳月をかけて敷設しました。かつて観音菩薩を祀った由緒から石段には33個の彫り物が刻まれ、すべて探せば大願が成就するとも。山頂までは約1時間。それを見つけながら登るのも一興です。←知らなかったー!

【国宝 羽黒山 五重塔】羽黒山は、会津や平泉と共に東北仏教文化の中心であっただけに、数々の文化財に富んでいる。山麓の黄金堂は重文に、山内の五重塔は国宝である。

古くは瀧水寺の五重塔と言われ、附近には多くの寺院があったが、今はなく五重塔だけが一の坂の登り口左手に素木造り、柿葺、三間五層の優美な姿で聳り立つ杉小立の間に建っている。

現在の塔は長慶天皇の文中年間(約600年前)庄内の領主で、羽黒山の別当であった武藤政氏の再建と伝えられている。

ちょっと休憩。

いいトコです。

【二の坂茶屋】羽黒山の石段参道には、一の坂、二の坂、三の坂の急な上り坂があり、なかでももっとも長く、急なのが二の坂です。別名油溢し(あぶらこぼし)ともいわれ、武蔵坊弁慶があまりの勾配に奉納する油をこぼしてしまった、と伝えられています。そんな二の坂を登りきった左手にあるのが、二の坂茶屋です。

二の坂茶屋から絶景を拝んで、再び歩き出します。名物の力餅は帰りに食べようと決めました。

二の坂を登りきると、しばらく平らな道が続きます。少し進んだ右手に、広がる緑とその中にひっそり赤い鳥居が立つのが見えました。ここは、かつて羽黒山をおさめていた「若王寺宝前院」があった場所で、【御本坊平】と呼ばれています。この寺院は奥行31間建坪662坪の大伽藍。浮島のある池には美しい蓮が咲きほこっていました。奥には石の割れ目から「石割桜」と呼ばれるオオヤマザクラを見ることができます。参道をはさんで向かいには、当時の各代別当の供養塔や石地蔵があるそうです。

山頂鳥居附近。参道の石段の尽きるところ朱の鳥居がある。もと江戸講中より寄進された青銅の鳥居があったが戦争で供出された跡に庄内の生徒や学童の寄付によって建立されたものである。

見~つけた♪

【三神合祭殿(さんじんごうさいでん)】 社殿は合祭殿造りと称すべき羽黒派古修験道独自のもので、高さ28m、桁行24.2m、梁間17mで主に杉材を使用し、内部は総朱塗りで、屋根の厚さ2.1mに及ぶ萱葺きの豪壮な建物である。

現在の合祭殿は文政元年(1818)に完成したもので当時工事に動員された大工は35,138人半を始め木挽・塗師・葺師・石工・彫物師その他の職人合わせて55,416人、手伝人足37,644人、これに要した米976余石、建設費5,275両2歩に達した。この外に多くの特志寄付を始め、山麓郷中の手伝人足56,726人程が動員された。建設当時は赤松脂塗であったが、昭和45年~47年にかけ開山1,380年記年奉賛事業の一環として塗替修復工事が行われ、現在に見るような朱塗りの社殿となった。平成12年、国の重要文化財に指定される。

帰りの【二の坂茶屋】にはお客さんがいっぱい。茶屋を営む高城さん一家はシーズン中毎日石段を登り、手づくりの力餅やお抹茶をつくって、登山するみなさんを待っていてくれるそうです!

奥の静かな席を確保して、

名物力餅を注文。茶屋のおすすめで、きなことあんこの力餅とお抹茶のミックスセット。

そして眼下に広がる庄内の景色です。よく晴れた日には、日本海に浮かぶ飛島まで見えるほど。この日もなかなかの絶景。田に水が張られた庄内平野を、江戸時代の人々は「陸の松島」と呼んで愛でたそうです。

最後に五重塔を拝み

橋を渡り

帰りました。

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