無数に伸びる手とガイコツがホラーな純白の寺院【ワット・ロンクン】in チェンマイ

【ワット・ロンクン(Wat Rong Khun)】は、チェンライ出身のアーティスト、チャルーンチャイ氏がデザインし、1997年から建設が始まった寺院で、現在も建設・増築中です。(彼は生涯をかけて建設を続けると発言しているそう。)敷地内には彼のギャラリーがあり、それらの収益金で建設費を賄っています。ワット(寺院)と言ってもお坊さんはいないので、彼の美術品といった方がいいかもしれません。

建設には3つの意味があるそうです。
①ユニークな寺院を建設することで、世界にタイ王国を知ってもらいたいと考えたこと。
②宗教心。
③尊敬するラーマ9世に捧げるというもの。彼の芸術を好んだと言われます。

寺院の入口には『輪廻転生の橋』があり「血の池」地獄をイメージした池があります。池の中からは、救いを求めて虚空をつかむ手が。これは悟りを開く前の釈迦の苦悩や、一般の人も様々な苦悩、誘惑があり、それを克服していかねばならないという宗教的教えが込められています。

この無数に伸びる手は、最大の見どころとも言えます。インパクトありすぎ。

成仏できずに、さまよい続ける魂。金銭や物欲、色欲に憑りつかれ、地獄に落ちた人々の苦しみ、うめき声・・・ホラーです。

ガイコツの口の中にお賽銭。あるある風景にちょっとだけ和む。

入り口には二対の悪魔の化身が立ちはだかっています。巨大な太刀を振りあげ、訪れる者の首をはねるような殺気。これは『死と闇』を支配するヒンドゥー教の魔神。天国へ進むための門です。

この先の本堂の中には、仏像ではなく氏の描いた仏画が本尊の代わりになっています。本堂の壁画(寺院内部は撮影禁止)にはバッドマンやスーパーマン、プレデター、マトリックス、ウルトラマン、ドラえもん、悟空、セーラームーンなども描かれ、その芸術魂は尽きることがありません。

タイの寺院では、その多くが黄金色かグリーンエメラルドで作られています。しかしワット・ロンクンではホワイト・テンプルと言われる通り、建物だけではなく、仏も真っ白です。これは大変珍しいことだそうです。

写真はありませんが(←何故撮らなかったのか謎)タイの寺院の中で、最も豪華と言われる『黄金のトイレ』があります。記念撮影をする人で常に賑わっているそうです。(←正直、忘れた)使用に特別なお金はいりません。

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