苔に夢中【銀閣寺】

銀閣寺】は正式名称を慈照寺(じしょうじ)といいます。銀閣寺を創建したのは室町幕府8代将軍の足利義政で祖父である足利義満が建てた北山山荘(金閣寺)を参考に、東山文化の代表東山山荘を造営しました。東山山荘の楼閣建物を「銀閣」と呼ぶことから、寺院全体が銀閣寺と称されています。

銀閣寺を代表する建物が銀閣(観音殿)です。銀閣は2層構造で初層は「心空殿」といわれる住宅風様式を取っています。上層は「潮音閣」といわれる禅宗様(唐様)の仏堂です。(10年前のその日は工事中でした↓)
金閣寺に貼られた金箔と同じように銀閣寺には銀箔が貼られていたという説もありましたが、銀閣には銀箔を貼った痕跡はありませんでした。足利義政が茶道を趣味とし禅宗文化に帰依したわびさび人ですので創建当初から銀箔を貼る計画はしていなかったものと思われます。2007年1月に行われた科学的な調査でも銀箔は検出されなかったと発表されました。

銀閣寺の庭園は銀閣(観音殿)前に広がる錦鏡池(きんきょうち)を中心に池泉回遊式庭園を形作っています。この庭園は西芳寺(通称:苔寺)の庭園を模して造ったと言われています。現在の庭園は江戸時代に改修されたもので、創建当時とは異なっています。
洗月泉↓本堂(方丈)前には砂を波形に盛り上げた銀沙灘(ぎんしゃだん)↓と円錐型の向月台(こうげつだい)↓があります。向月台の上に座って東山に昇る月を眺めたと言われていますが、現在のような形になったのは江戸後期になってからです。

展示されていた苔。こんなに種類があるなんて知りませんでした。こちらは大切な苔↓
ちょっと邪魔な苔↓とても邪魔な苔↓とても・・・苔を意識するようになったのは「京都の苔がステキだった」という話をしながら撮った写真を見せてくれた友達がキッカケだったかも知れません。それまでは、ジメジメしたところに生えているのが苔というイメージしかありませんでしたが、苔がステキ?という目線で見ると、何だかよく見えてきて、色がステキ、形がモコモコしていて可愛い、手触りがフカフカ気持ちいい・・・などと言い出す始末。どこかの観光客が「今年(この年)は猛暑じゃなかったから苔も枯れないで元気だ」と言っていたのを(本当にその通りだ)と嬉しく思い出しました。平日であったにも関わらず、さすが銀閣寺、大勢の観光客が押し寄せ、圧倒され、紅葉の魅力半減。どこを切り取っても人が多すぎで、写真を撮るのも一苦労でした。苔の絨毯に赤い紅葉。アスファルトの上もいい感じ。あまりに可愛いので手帳に挟んでお持ち帰り。たまには空も見上げます。曇っていても、なんかステキ。作り物みたい。影。

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